九重・長者原のランドマーク「長者原ヘルスセンター」へ
大分県玖珠郡九重町。
やまなみハイウェイを走り、視界がパッと開けた先に現れる長者原の景色は、何度訪れても胸を打つものがあります。

その中心に佇む「長者原ヘルスセンター」は、私にとって単なる飲食店ではありません。

私の記憶の原風景には、いつもこの場所がありました。
まだ幼かった頃、父に連れられて久住山を目指した日々。
慣れない足取りで山頂を踏み、達成感と疲労感に包まれながら長者原へ下りてくると、そこにはいつもこの建物が待っていました。
当時から2階にお風呂があり、登山の汗を流すのがお決まりのコース。
湯上がりの火照った体で、ここからバスに乗って豊後中村駅まで帰るまでの時間は、子供心にとても特別なひとときでした。
自分で車を運転するようになり、趣味のツーリングでやまなみハイウェイを駆け抜けるようになってからも、この場所は変わらず私の休憩地点であり続けています。
長者原ヘルスセンターは、時代とともに変わるスタイルと、変わらない活気
久しぶりに妻とドライブで訪れた長者原ヘルスセンターは、懐かしさはそのままに、中身は驚くほど現代的にアップデートされていました。
かつての面影を残す外観をくぐると、そこには以前にはなかった食券販売機が導入されています。
現在は、まず券売機で食券を購入し、料理が出来上がると番号が表示されて取りに行くという完全セルフサービス方式。
観光地の人気スポットとして、多くのお客さんをスムーズに案内するための工夫なのでしょう。
到着した時にはすでに券売機の前に列ができており、人気の高さが伺えました。
私たちが食事を終えて帰る頃にもまだ列が途切れていなかったのを見て、やはりここは長者原において「外せない場所」なのだと再確認させられました。
圧倒的ボリューム!「とり天定食」の満足感
ここに来ると、どうしても食べたくなってしまうのが「とり天定食」です。
物価高騰の影響もあり、お値段は1,400円と以前より高くなっていました。
しかし、運ばれてきたトレーを見て、その価格設定にも納得がいきました。

メインの皿に鎮座するのは、大ぶりのとり天がこれでもかと言わんばかりに盛り付けられた圧巻のビジュアル。
「あれ、こんなに多かったかな?」と思うほどのボリュームで、一つひとつの身が厚く、箸で持つとずっしりとした重みを感じます。
衣はサクッとした食感を残しつつ、中は驚くほどふっくらとジューシー。
これを大分流にポン酢でいただけば、鶏の旨みが口いっぱいに広がり、ご飯が止まらなくなります。
添えられた千切りキャベツの量もたっぷりで、揚げ物の合間に良いアクセントを添えてくれます。
さらに驚いたのは、セットのご飯が大盛りであること。
登山口という場所柄、しっかりエネルギーをチャージしたい人向けの設定なのでしょう。
味噌汁、お漬物、そして小鉢が付いたこの構成は、ドライブでお腹を空かせた大人でも、完食後には心地よい満腹感に包まれること間違いなしです。
ほのかに漂う贅沢さ「豊後牛カレー」の存在感
今回は妻と一緒だったこともあり、もう一品は「豊後牛カレー」を選びました。
私がとり天を頬張る傍らで、妻が美味しそうに食べていたその一皿。

いわゆる「観光地の軽食」としてのカレーとは一線を画す、じっくりと煮込まれた濃厚な色合い。
ブランド牛である豊後牛はホロホロと口の中で崩れていきます。
メインとして食べたわけではありませんが、その一口だけで「あ、これはいい材料を使って丁寧に作られているな」と確信できる実力派のカレーでした。
三俣山を仰ぎ見る、テラス席の特等席
この日は天候にも恵まれ、窓の外に広がる三俣山の山肌が非常に美しく見えました。

ふと外に目をやると、新設されたテラス席も多くの人で賑わっています。
吹き抜ける高原の風を感じながら、目の前にそびえる山々を眺めて食事を楽しむ時間は、何物にも代えがたい贅沢です。
かつて父と登った山を眺めながら、今度は妻と二人で同じ場所で食事をしている。
流れる時間の中で、変わっていくものと変わらないものが交差する、そんな不思議で温かい気持ちにさせてくれるのも、この長者原ヘルスセンターが持つ独自の魅力かもしれません。
まとめ・総合評価
物価高の影響で「とり天定食1,400円」という数字だけを見れば、一見強気に感じるかもしれません。
しかし、実際に提供される圧倒的なボリューム、そして何よりこの場所でしか味わえない絶景と歴史という付加価値を考えれば、そのコスパは非常に高いと言わざるを得ません。
昔ながらの山の休憩所から、効率的な人気店へと姿を変えつつも、訪れる人々を満足させる「食」のクオリティは健在でした。
登山帰り、あるいはドライブの途中に。 お腹もしっかり満たして、心まで豊かになれる。
そんな体験を求めて、私はまたこの「思い出の地」に車を走らせることになりそうです。
ごちそうさまでした。
店舗情報まとめ
店名: 長者原ヘルスセンター
住所: 〒879-4911 大分県玖珠郡九重町田野260
電話番号: 0973-79-2244
営業時間: 11時00分~17時30分(食事提供時間は要確認)
定休日:木曜日
特徴: 九重連山・登山口に位置する大型休憩施設。レストラン、売店、駐車場完備。
ターゲット層: 登山客、観光客、ファミリー、ツーリング客
おすすめポイント: 圧倒的ボリュームのとり天定食と、三俣山を望むロケーション。
公式サイト: なし
注意点: 休日やお昼時は食券機の前に行列ができるため、時間に余裕を持っての訪問がおすすめ。



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